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【スタートアップのためのビジネスモデル特許図鑑10】~テレワークの勤務管理~

 スタートアップ企業は、ソリューションを提供する領域において、知財を用いて事業にドライブをかけることが必要です。実際、スタートアップ企業の経営者から知財についてご相談を受ける際は、自社のビジネスモデルを特許として保護できないか?という内容がとても多いです。

 特許になるアイデアというのは、「複雑なアルゴリズム」ではなく、「新しい発想」なのです。ただ、このようにご説明しても、実際のイメージが掴み辛いと思います。そこで、当ブログでは、不定期ではありますが優れたビジネスモデル特許を紹介していこうと思います。

「え?こんなのも特許になっているの?」

「自分のアイデアも特許になるかも?」

 と思っていただければ幸いです。

特許第6481208号(キヤノンマーケティングジャパン株式会社)

【発明のポイント】

 リモートワークにおいて、勤務時間中の離席時間が所定時間を超えたら、理由の入力を求める。

公報リンク

特許第641208 図11

 【特許使用の製品/サービスの有無】

  キヤノンITソリューションズが提供する「テレワークサポータ」(サイト)にて特許技術を使用していると思われますが、ホームページの情報だけでは使用有無は判断できませんでした。

【請求項1】
  ユーザが勤務中である時間帯を記憶する勤務時間記憶手段と、
  ユーザの在席状況を取得する在席状況取得手段と、
  前記在席状況取得手段により取得された在席状況に基づき、当該ユーザが在席していた時間帯を特定する在席時間特定手段と、
  前記在席時間特定手段により特定された在席していた時間帯と、前記勤務時間記憶手段に記憶された勤務中である時間帯とに基づき、勤務中に在席していなかった時間が所定時間を超える場合、その旨を通知し、理由の入力を要求する要求手段と、
  を備えることを特徴とするテレワーク管理システム。

コメント:

 リモートワークの労務管理に関する発明です。出願日は2016年と早く、大手企業でも在宅勤務が始まった頃のアイデアです。勤務時間中の離席時間が長い場合に理由の入力を求めるというシンプルな思想で権利化しています。

 また、分割出願を実施し、勤務時間外に所定以上在席している場合にも同様にコメントを求めるという思想も権利化しています(特許6691311)。

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