BLOG

伝えたいこと
そのままに。

  1. HOME
  2. ブログ
  3. ビジネスモデル特許図鑑
  4. 【スタートアップのためのビジネスモデル特許図鑑14】~オンライン学習~

【スタートアップのためのビジネスモデル特許図鑑14】~オンライン学習~

 スタートアップ企業は、ソリューションを提供する領域において、知財を用いて事業にドライブをかけることが必要です。実際、スタートアップ企業の経営者から知財についてご相談を受ける際は、自社のビジネスモデルを特許として保護できないか?という内容がとても多いです。

 特許になるアイデアというのは、「複雑なアルゴリズム」ではなく、「新しい発想」なのです。ただ、このようにご説明しても、実際のイメージが掴み辛いと思います。そこで、当ブログでは、不定期ではありますが優れたビジネスモデル特許を紹介していこうと思います。

「え?こんなのも特許になっているの?」

「自分のアイデアも特許になるかも?」

 と思っていただければ幸いです。

特許第6638918号(株式会社すららネット)

【発明のポイント】

 学習システムであって、作図課題が、正しい作図ツール(定規、コンパス等)を用いて作成された場合に、正しいと判断する。

公報リンク

特許第6638918 図2

 【特許使用の製品/サービスの有無】

 サービスとして、オンライン学習システムを開発しており、小学校の算数の課題には作図も多くあるため、上記特許を利用している可能性は高いと考えます(参考リンク)。

【請求項1】
  学習システムであって、
  図形の作図に係る課題を提示する課題提示手段と、
  作図ツールを提供するツール提供手段と、
  前記作図ツールによって作図された図形を前記課題に基づいて判定し、判定結果を出力する判定手段と、
  前記課題及び前記作図された図形並びに前記判定結果を表示する表示手段と、を備え、
  前記作図ツールが、ものさし、三角定規、分度器及びコンパスの少なくとも1つを含み、
  前記判定手段が、前記課題に応じた前記作図ツールが選択されたか否かを判定する、ことを特徴とする学習システム。

コメント:

 オンラインやシステムを使った学習をする上で、計算問題だけでなく作図問題に対応するためのアイデアです。紙と鉛筆とを用いて作図するのと同様、システム上でも定規等のツールを提供し、正しいツールを用いて作図しているかを正誤の判断に用いています。特許として成立していますので、他社に対して大きく差別化した学習システムを提供可能となっています。

おまけ:幼少のころ、作図の仕方が分からずある程度書いて微修正しつつ、それっぽく見せていた自分は、この判断方法だとのび太ばりの点数となりそうです(笑)。

関連記事