第4回GIFUアントレミーティングで知財セミナーを開催させて頂きました
先日、日本政策金融公庫 岐阜支店様が主催のGIFUアントレミーティング(創業者ビジネス交流会)の一角で、知財関連のミニセミナーを実施させて頂きました。GIFUアントレミーティングは今回で第四回目で、今回は食の相談会として、農産物生産者が出展者となり仕入れルートの開拓等を検討している方が参加し、多くの商談がなされとても活気のある商談会となりました。
食と知財の関連性
ミニセミナーでは、「食と知財」という一見あまり関係のなさそうなテーマについてお話をさせて頂きました。参加者の方からは、「食と知財には関連がないかと思っていたが話を聞いて考えが変わった」というご意見や、「食に関する事業でも、知財を活用することでビジネスを成功させることが出来きることが良く分かった」といった非常に前向きなご意見を頂戴いたしました。
「食と知財」というと、多くの方は商標をイメージされるかと思います。例えば、以前にブログでもご紹介させて頂いた、スターバックス社の登録商標であるフラペチーノが商標を上手く活用した例と言えます(リンク)。実は食に関する特許をとってビジネスを上手く進めている例が多くあります。
いきなり!ステーキの特許
食に関する特許として、最近話題になったのがグラム単位でオーダーすることができる立食形式のステーキ屋さん(いきなり!ステーキ)のビジネスモデル特許です。この特許は測り売りのステーキを提供するため、焼き上げられたステーキと注文した顧客を紐づけるシールを用いる、という点が発明として認められています。この特許の取得により、いきなり!ステーキは競合他社の参入を遅らせ、その間に店舗網を拡大しつつ不動の業界一位を獲得しました。特許を活用しビジネスを成功に導いている好事例であると言えます。
特許と名物料理
他の事例としては、沼津にある有名な「魚河岸丸天」という飲食店では、とても大きなタワー状のかき揚げがご飯にのった海鮮かき揚げ丼が名物料理として提供されています。実は、このかき揚げ、「魚河岸丸天」でしか食べることが出来ません。その理由は、「魚河岸丸天」がタワー状のかき揚げの製法について特許を取得しているからなのです。そのため、名物料理となった今も近隣の競合にマネされることなく、ビジネスを有利に進めることが出来ています。
その他には、すでに特許権は消滅していますが、福岡県の門司港の名物料理である「焼きカレー」の製法にも特許が存在していました。そのため、他の地域では「焼きカレー」は名物料理とはなっておらず、「焼きカレー」と言えば門司港というブランドを築き上げることに成功しています。
知財でビジネスを成功に導く
他者との差別化を図り、自身の名物を作ることが出来る知財のチカラ。知財のチカラを利用し、ビジネスを成功に導くお手伝いをするのが弁理士の仕事です。商品開発や商品名の決定の際など、お気軽に「あなたの知財部」にご相談ください。