よいネーミングの付け方(商標的観点から)
その名前いいねぇ!
商品名やサービス名を考える時、どのように考えますか?
多くの方は、その商品・サービスの性質や内容が分かる名前や流行りの言葉を使った名前を付けるのではないでしょうか?そして、いくつかの候補の中から、
「その名前いいねぇ!」
となったものを選ぶと思います。
その名前の決め方とっても危険です
その名前の決め方、実はとっても危険なんです。
日本中、いや世界中には同じようなことをしている人が沢山います。そして、多くの方が同じような名前の付け方をしているものなんです。
そうすると、何が起きるのか?
同じような名前で同じような商品・サービスが違う事業者に使われます。
何が問題なの?
実は、この段階では大きな問題になることは少ないです。しかし、問題は、その別の誰かがその名前を商標登録していた場合です。
商標権は国家が認めた、名前を使用する権利、です。商標登録された名前は商標権者しか使うことはできません。
無断で使用した場合、差止請求、損害賠償請求をされる可能性があります。
具体的には、せっかく作った看板やチラシ、商品等々を別の名前に変える必要が出てきます。これは出費もさることながら、企業の信用にも関わってくる大問題です。
例えば当社の場合
当社は、多くの方に知財部の機能を提供する、という理念で事業を実施しています。
その際に考えた名前の候補は、下記のようなものがあります。
1.「社外知財部」
2.「おれの知財部」
3.「あなたの知財部」
4.「外部知財部」
5.「知財部ドットコム」
6.「御社の知財部」
結果的に、当社はサービス開始時に、
3.「あなたの知財部」
を選択したのですが、なぜだかわかりますか?
はい、答えは他人の商標権を侵害しないためです。それでは、このうち商標権が成立しているものが、いくつあると思いますか?
答えは、4つです。皆さんの予想よりも、かなり多いのではないでしょうか。実は多くの方が使いたいネーミングというのは、やはり多くの商標が登録されています。
まだ商標登録されておらず当社が使えるのは、
2.「おれの知財部」
3.「あなたの知財部」
の2つだけでした。結果的には、「あなたの知財部」という名前をとても気に入っています。
商標調査は出願時にする、は誤り
このように商標調査というのは、商品やサービスの名前を決める際に必ず必要となります。名前を決めて、商品を発売した後、もしも他人の商標権を侵害してしまっていたら、取返しがつきません。
そのため、出願時に商標調査をするのではなく、名前を考えている時に調査することが必要です。
大企業では、このネーミングを考えているときに商標調査をするということは当たり前に行われており、そしてその機能を担っているのが「知財部」なのです。
知財部なんて、うちには無いよ
スタートアップ、中小企業、個人事業主のほとんどの方は知財部をお持ちではありません。
だったらどうすればいいの?
「あなたの知財部」にお任せください。
一流企業の知財部と同等の品質で、貴社の知財活動をサポートいたします。商標調査についても、顧問契約の中で対応させていただきます。